原発事故被害者の救済を求める全国運動 とは

 東京電力福島第一原発事故は、事故発生以来2年5ヶ月が経過しても、収束の見通しさえたっていません。被害者は、いまなお、放射能汚染と被ばくの脅威にさらされており、把握されているだけでも約15万人の人々がふるさとを追われ、家族や地域共同体が分断されたまま、避難生活を強いられています。

 昨年6月に、「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」(以下、「支援法」)が、国会史上はじめて、全会派共同提案・全会一致で成立しました。この法律は、放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分に解明されていないことを法律に明記し、被ばくを可能な限り避けながら被災地に住み続けることも、避難を選択することも、避難先から帰還を選択することも、いずれも自己決定として尊重することとし、そのために必要な支援を実施しようとする法律であり、さまざまな立場の被害者が分断を乗り越えて前に進む契機となりうる画期的な法律でした。

 しかし、支援法の成立から1年が経ったいまも、この支援法が実施されていません。それどころか、復興庁参事官のツイッターへの不適切投稿が明らかにしたことは、政府・復興庁が基本方針の策定や具体的施策の実現を引き延ばしているという実態でした。これは、いまなお苦境にあえぐ被害者への許されざる背信行為であると言わざるを得ません。国民の代表である立法府が作った法律が、行政によって無視されたままで良いのでしょうか。

 いまひとつ、被災者を深刻に追いつめるのが、被害の損害賠償を請求する権利が時効によって消滅してしまうのではないかという問題です。東京電力は、請求書やダイレクトメールを受け取っている人は大丈夫だと説明していますが、すべての賠償を確約しているわけではなく、不十分です。
また、裏を返せば、多くの自主避難者のように東京電力から請求書やダイレクトメールを受け取っていない被害者は、来年3月以降、消滅時効によって、裁判所に訴える機会さえ奪われることになりかねません。これは、加害者である東京電力が、被害者を選別し、分断しているということにほかなりません。加害者の側が、被害者として賠償をすべき相手を選べるというのは、あまりにおかしいのではないでしょうか。なぜ加害者の情けにすがって賠償を求めなければならないのでしょうか。
この問題をこのまま放置すれば、いま現在の健康や生活の問題への対応どころか、すでに生じた損害の賠償すらなされないままになってしまいます。原発事故の被害者は、このまま泣き寝入りを強いられるのでしょうか。

 こうした現状を打開するため、被害者が従来の垣根を越えて幅広く団結し、被害者の窮状を全国に訴えるとともに、被害者支援の全国的な世論をつくりだし、政府と国会を動かさなければなりません。

 いま、私たちは呼びかけます。

 支援法の早期策定と具体的施策、および原発被害の賠償請求の時効問題を抜本的に解決するための特別立法の実現を求め、原発事故被害者の権利を確立するための大きな運動を一緒に起こしましょう。

 この運動は、原発事故の過酷な現実に苦しむ被害者に寄り添い、支援法の一日でも早い実施と内容の充実、そして時効問題の解決を実現するために、ひとり一人の市民が、ともにつながっていく運動です。

 私たちはそのために、政府と国会に対する全国請願署名を行います。また、来る9月21日に、福島にて全国集会を開催するのをはじめとして、全国各地で集会や学習会を行い、広くこの問題を呼びかけていきたいと思います。

 福島県内はもとより、全国、各界各層のみなさまのご協力を賜りますようお願い申し上げます。


原発事故被害者の救済を求める全国運動 実行委員会

共同代表
 小池 達哉        福島県弁護士会 会長
 宇野 朗子        福島市から京都府へ避難 
 佐藤 和良      いわき市議会議員、原発事故子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟共同代表

呼びかけ人(五十音順)(2013年9月10日現在)
 市村高志(特定非営利活動法人とみおか子ども未来ネットワーク理事長)/伊藤恵美子(子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク)/宇野朗子(福島市から京都府へ避難)/海老原夕美(日本弁護士連合会副会長)/大石雪雄(西郷村議会副議長)/ 大内雄太(福島市議会議員)/大賀あやこ(大熊から会津若松へ避難)/落合恵子(作家)/鎌田慧(ルポライター)/亀山ののこ(写真家)/河﨑健一郎(福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク共同代表)/木田光一(福島県医師会副会長)/栗田暢之(レスキューストックヤード代表理事)/小池達哉(福島県弁護士会会長)/小島力 (葛尾村原発事故賠償集団申立推進会代表 )/小松恒俊(南相馬市ひばり地区復旧・復興対策協議会会長)/佐藤和良(いわき市議会議員)/佐藤健太(飯館村村民)/佐藤富男(西郷村議会放射能対策特別委員会委員長)/高野光二(福島県議会議員)/中手聖一(原発事故子ども・被災者支援法市民会議代表世話人)/長谷川克己(郡山市から静岡へ避難)/藤田和芳(株式会社大地を守る会代表取締役)/蛇石郁子(郡山市議会議員)/増田薫(放射能から子どもを守ろう関東ネット)/丸山輝久(原発被災者弁護団弁護団長)/満田夏花(国際環境NGO FoEv Japan理事)/武藤類子(福島原発告訴団団長)/ 山内 鉄夫(日本司法書士会連合会副会長)/山澤征(南相馬市小高区行政区長連合会会長)/山本伸司(パルシステム生活協同組合連合会理事長)/湯浅誠(社会運動家)/渡部紀佐夫(南相馬市太田復興会議会長)/渡部一夫(南相馬市ひばり復旧・復興対策協議会事務局長)

連絡先:(福島) ■いわき市議会創世会 佐藤和良
            福島県いわき市平梅本21 TEL:0246-22-1111(内線4132 )FAX:0246-25-8380
           ■国際協力NGOセンター(JANIC)福島事務所
            福島県福島市栄町6-5 南條ビルA-3F TEL:024-573-1470 FAX:024-573-1471
     (東京) ■早稲田リーガルコモンズ法律事務所
            東京都千代田区九段北1-4-5 北の丸グラスゲート5階TEL: 03-6261-2880  FAX: 03-6261-2881
           ■国際環境NGO FoE Japan(エフ・オー・イー・ジャパン)
            〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9
                                            Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986

<原発事故被害者の救済を求める全国運動実行委員会 構成団体>

(2013年9月10日現在)
会津放射能情報センター、いわきの初期被曝を追及するママの会、大熊町の明日を考える女性の会、グリーンピース・ジャパン、県内自主避難連絡会、原発事故子ども・被災者支援法市民会議、原発事故子ども・被災者支援法ネットワーク、原発被災者弁護団、国際環境NGO FoE Japan、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク、大地を守る会、特定非営利活動法人国際協力NGOセンター(JANIC)、ハイロアクション福島、パルシステム生活協同組合連合会、ピースボート、ヒューマンライツ・ナウ、福島原発30キロ圏ひとの会、福島原発事故緊急会議、福島原発震災情報連絡センター、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN)、福島老朽原発を考える会、富士の麓のうつくし村、原子力資料情報室、Hsink

 

<賛同団体>

(2013/09/10現在)
原発事故子ども・被災者支援法推進自治体議員連盟、那須野が原の放射能汚染を考える住民の会、有害化学物質から子どもの健康を守る千葉県ネットワーク、女たちの広場、緑ふくしま、NPO法人アウシュヴィッツ平和博物館、NPO法人ポラン広場東京、みちのくの会、子どもたちを放射能から守る伊那谷ネットワーク、子どもたちを放射能から守るみやぎネットワーク、放射能からこどもを守ろう関東ネット、福島のこどもたちとともに、世田谷の会、パルシステム東京、あいコープみやぎ、パルシステム千葉

<賛同個人>

(敬称略)丸山輝久、松原秀臣、中手聖一、有沢加奈枝、多々良哲、藤原寿和、新妻香織、小原直樹、橋本あき、 安斎総一郎、小川幸子、菅野久美子、七戸わこ、菅野真一、柴口賢一、鈴木晃代、岩下潔、佐藤美穂 奥村岳志、島明美、佐藤吉雄、井上啓、和田央子、譽田礼子、鈴木れいこ、安達由起、ハルキハルコ、佐野壽子、大野博美、伊藤とし子、木村結、小高純子、佐藤照子、石山謙一郎、高萩弘一、菅野浩、堀野公子、木幡ますみ 木村肇二郎、松谷清、大山かよ、室原恭三、梅澤博之、小池光一、小池順子、大山滋、瀬川芳伸、高橋華枝、中西邦仁、斎藤静寛、服部賢治、小椋民子、佐藤孝子、中村光一、冨塚天夫、松原 秀臣、平山 実、木村肇二郎、山口輝生、多久和久美子


※ スケジュール

2013年
8月26日        キックオフ記者会見
             請願署名開始
9月21日        原発事故被害者の救済を求める全国集会 in 福島
10月12日       原発事故子ども・被災者支援法 宮城フォーラム
           (主催:原発事故子ども・被災者支援法 宮城フォーラム 実行委員会)
9~11月        全国各地の学習会、集会などと連携・協力
10月31日       請願署名 第一次集約日
11月12日       請願署名 第一回提出 集会・デモ・請願行動
11月30日       請願署名 第二次集約日
12月上旬       請願署名 第三次集約日

2014年
  1月28日       請願署名 第二回提出 院内集会 署名提出式

※みなさまのご寄付が、「原発事故被害者の救済を求める全国運動」を支えます。ぜひご協力を!
【銀行名】ゆうちょ銀行
【口座名義】原発被害者救済全国運動(ゲンパツヒガイシャキュウサイゼンコクウンドウ)
【店名】〇一八(ゼロイチハチ)【店番号】018【預金種目】普通預金
【口座番号】7857978
(郵便局から) 郵便振替口:10140-78579781 口座名:原発被害者救済全国運動

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